令和7年3月22日、事業団理事会で承認され、第7代横山隆一記念まんが館長となりました。歴代館長と異なり行政出身です。
横山隆一記念まんが館は、高知市名誉市民であり、日本のまんが家として初めて文化功労者となった横山隆一を記念して、平成14年4月、高知市文化プラザかるぽーと内に開館しました。横山隆一はまんが家として昭和の時代を一世風靡したとともに、切り絵や油彩画、絵本作成にも多くの優れた作品を残しているほか、多分野にわたるコレクターとしての一面も持った方です。まんが館は、こうした隆一の業績を顕彰し、後世に伝えることを第一の目標としており、横山家から寄贈された貴重な資料について順次調査・整理・公開を進めています。同時に、まんが文化に関する資料を収集・保存・研究し、その成果を発信するとともに、国内外の関係機関などと連携した活動を通してまんが文化の振興を図り、国際的な視野でまんが文化の情報を受発信する情報センターを目指しています。
また、まんが館は、市民がまんが文化に親しみ、ユーモア精神に触れ、ゆとりと交流を楽しみながら、知的・創造的な刺激を受ける学習・交流の場の創出も掲げています。4コマまんが大賞は、隆一が4コマまんがの名手であり4コマがまんがの基本であることから、4コマまんがに限定したコンテストを平成17年度から継続して開催しています。また、子どもを対象とした夏休みまんが体験イベント「めざせ!まんが職人」では、絵を描くことと工作を組み合わせ、自由なまんが的発想を形にする機会を設けました。そして、11月第1土日には「まんがの日」にちなんで「まんさい-こうちまんがフェスティバル」を市民有志の実行委員会に委託開催させ、多くのまんが・アニメファンなどで賑わっています。
まんが館は開館して20年を過ぎ、歴代館長のご功績等により、活動の方向性はある程度定まっていると思っています。隆一の残した様々な資料を整理・活用する業務を着実に進めるとともに、高知や日本のまんが・アニメ文化を市民の方をはじめ多くの方々に紹介する活動を他施設と連携しながら行い、さらに、高知市と歩みを合わせ、時勢に合った事業に柔軟に取り組んでいくことも重要であり、このような事業をより効率的・効果的に推進していくため、行政での経験を活かし、当館職員と力を合わせ取り組んでいきたいと考えています。
今後とも皆様のご協力を引き続きよろしくお願い申し上げます。
令和7年4月
館長 池畠正敏