日本まんが史における大きな一歩、フクちゃん

わくわく

隆一といえばフクちゃん。
最初は『東京朝日新聞』東京版に連載された「江戸っ子健ちゃん」の脇役でした。
そのやんちゃな腕白ぶりが人気を集め、登場から8ヶ月後には主人公となって全国紙へと活動の場を広げました。
その後も紙面を変えつつ活躍は続き、1956年からはいよいよ『毎日新聞』で連載開始。
その連載は15年間、5,534回にも及び、終了にあたっては多くの惜別の声が寄せられました。

たくさんの人々に愛され、たくさんの人々とともに育った「フクちゃん」は、
日本が世界に発信し続けるまんが文化の原点でもあります。


フクちゃん年表

1936年 1月25日、朝日新聞東京版にて「江戸ッ子健ちゃん」連載開始。14回目でフクちゃん初登場。
10月、朝日新聞全国版に移り、フクちゃんを主人公とした「養子のフクちゃん」連載開始。
12月、「江戸ッ子健ちゃん」映画化。フクちゃんに中村メイコ。
1938年 「フクちゃん部隊」に改題。日本文化協会より第1回児童文学賞受賞。
1939年 「アラクマ道場」に改題
1940年 1月、「ススメフクチャン」に改題
1941年 6月、朝日新聞中部版に「アルケフクチャン」登場
1942年 「ジャバのフクチャン」登場(作者ジャワへ従軍のため)
1944年 11月、アニメーション「フクちゃんの潜水艦」封切(横山隆一演出)
1945年 米軍マニラ司令部発行の伝単、落下傘ニュースに「フクちゃん」が無断転用・連載される。敗戦後、漫画原稿配給組合により、地方紙16紙にフクちゃん連載開始。
1950年 サンデー毎日に「デンスケとフクちゃん」連載。当時毎日新聞連載の「デンスケ」とフクちゃんがコンビを組んだことで注目された。
1953年 週刊朝日にフクちゃん登場
1956年 「デンスケ」に代わり、「フクちゃん」毎日新聞での連載開始
1957年 「フクちゃん」ラジオドラマになり、文化放送から放送
1961年 フクちゃん、金沢の酒造会社・福光屋の清酒「福正宗」のマスコットになる
1962年 オム二バス方式のまんが映画「おとぎの世界旅行」の中の短編作品「ロケットフクちゃん」として登場(おとぎプロ製作、横山隆一演出)
1966年 立花製菓より「フクちゃんガム」発売
1970年 「フクちゃん」連載5000回を祝して記念パーティーが行われる。「フクちゃん全集」(講談社)出版
1971年 「フクちゃん」5534回の連載記録を残して終了、「さよならフクちゃん」出版
1982年 11月、テレビ朝日にて「アニメ・フクちゃん」放送開始(1984年3月まで放送)