第14回まんがの日記念・4コマまんが大賞 受賞者決定のお知らせ

4コマまんが大賞

第14回まんがの日記念・4コマまんが大賞は2018年4月13日(金)から9月11日(火)までの期間で応募を受け付け、本年は42都道府県から合わせて724人、959点の応募があり、高知出身まんが家の矢野徳さんと、くさか里樹さんが審査した結果、一般部門6点、ジュニア部門(小学生以下)6点、計12点と学校賞2校(江戸川区立二之江第三小学校、高知市立義務教育学校土佐山学舎)が決まりました。

受賞作品と一次予選通過作品は12月8日(土)より開催される「第14回まんがの日記念・4コマまんが大賞作品展」にて展示され、表彰式は11月3日(土)に高知市文化プラザかるぽーとで開催する「まんさい-こうちまんがフェスティバル2018」の中の、7階第1・第2展示室内の特設ステージで11時30分から行う予定です。


【一般部門】

フクちゃん大賞「ロボ・ロボ介護」
喜久山悟

見事! 老々介護やロボット時代というレアなテーマを的確で美しい表現で風刺して見せてくれました。人物とロボたちのキャラクターも見事です。タイトルで少しネタバレしたのがオシイ。ロボ・ロボを入れたいのなら四コマ目に。(矢野)
現実からエスカレートして話をデカくしていいのが、まんがの楽しいところです。「老老介護」をもじったタイトルが洒落ていますね。(くさか)

高知市長賞「千人風呂」
二階堂正宏

文句なく笑える。それも奇妙な笑いを誘うおかしさが得難いですね。二コマ目の光景で笑えて、三コマ目のシステムで笑えて、四コマ目の「すみません」で笑える。キャラクターが適役! アイデアを表現するための構図もすばらしい。湯あたりしそうですね。(矢野)
何も間違ってないのにこんなに笑えるなんてすごい。一切無駄のない絵とセリフがすばらしい。(くさか)

やなせ兎賞「星の数だけすきっていって」
岡村紅児

先ず絵に圧倒されますね。満天の星をていねいに描く事によって「すきだ、すきだ」の言葉と響きあってメルヘンチックな気分になります。人物や犬も可愛くてピッタシ。四コマ目ですべては老い、流れ星ひとつ!しかしこれは、女性のわがままで一生を棒にふった男の物語ともとれます。コワいよ~。(矢野)
脇目も振らずに添い遂げてきた愛?それとも女性の飽くなき欲求の象徴?いずれにしてもすごい愛のパワーを感じました。絵がとても美しい!(くさか)

よさこい賞「最新鋭の装備」
小林尚武

テンポよくコマが運び、四コマ目で全てがパーになるというパンチの効いた作品で、深い風刺が伝わってきます。文明の利器がかえって人類をほろぼす凶器にもなるのだと静か~に教えてくれる味わい深い作品で、色彩も美しい。そこが又こわいよ~。(矢野)
過ぎたるは及ばざるが如し。本末転倒。財力や技術信仰の落とし穴をこれだけシンプルに描くとは、すごいです。(くさか)

よさこい賞「先見の明」
種田英幸

「雲よし」「立位置よし」これがピカドンが落ちる事を見越した「先見の明」で、女性たちがかじりついてくることを願うスケベーオッチャンの悦にいった顔を見たらもう笑うしかないですね。しかし、このピカドンが核バクダンだとしたら……まァ、ちゃんと一コマ目で雲ゆきを描いているから、ホッ!。(矢野)
気象衛星「ひまわり」より正確に雲を読む力を身につけるとは、下心は偉大なり。このおっちゃんも達人なら作者も達人ですね。(くさか)

よさこい賞「忘れたの?」
木南精示

ムダのない絵とセリフでトントントンとオチへ運んでゆく力量を感じさせられる作品ですね。四コマ目で花束を持って汗びっしょりでプロポーズしているジイちゃんがカッワイ~ですね。本当に仲の良い夫婦の間合いを各コマで見事に表現している底力!文字だけでも成立するとも言えるが、この絵を見たら、絶対絵が要りますね。(矢野)
何度でも恋に落ちるご主人とおしゃれで上品な奥様。上質のラブストーリー映画を観たようです。(くさか)


【ジュニア部門】

フクちゃん大賞「ぶどうジュースだ!」
亀山楓生
起・承・転・結のしっかりした作品ですね。三コマ目の「うっこれは」というビビった表情からバッタリ倒れた四コマ目への流れが笑えます。四コマ目の姿がグー!(矢野)
かきこみすぎず、しゃべりすぎず、見やすくて、わかりやすくて、たのしい!4コマまんがのお手本のようですね。(くさか)

高知市長賞「新うさぎとかめ」
蟹井綾斗

二コマ目の土けむりをあげて走るスピード感が手足の線でうまく表現されてます。突然脚がめっちゃのびた亀の姿がスゴイ! 走るウサギの目玉がとび出しているのが笑えます。絵がとても上手! 構図が素晴らしいです。(矢野)
本気をだして走るうさぎと、一歩でゴールしたかめのちがいがおもしろい。横むきと正面の絵をじょうずにわけてつかっていますね。(くさか)

やなせ兎賞「宿題」
杉本純白

絵が上手!しかしなぜウサギと猫なのかなァ? 人間では少しちがった感じになったかもね?! 色がキレイですね。(矢野)
ものの場所や色のぬりかた、セリフの位置がすごすぎるほどじょうずです。らくちんできるとおもったら、さらにたいへんだったのがおもしろい。(くさか)

よさこい賞「アイスのだっ出」
西山怜那

三コマ目の描き方がユニークですね。人物の顔を出さないで、アイス君の姿がよく目立ちます。四コマ目のアイス君の姿はなんだかセツナイですね。スティックが生きています。本当にあつそう。(矢野)
キケンだけどチャレンジしたいアイスくんのきもちがとてもよくわかります。とけたって、アイスくんはアイスくんなのだ!(くさか)

よさこい賞「○○ハラ」
福岡紀子

絵がとても上手! 6年生でこんな絵が描けたら、きっとどんどん上手になると思います。色彩もバランスがとれていて良いですね! キャラクターがちゃんと描き分けられていてすばらしい!(矢野)
あまりうれしくないニュースを、愛情たっぷりのニュースにへんしんさせたのがすばらしい。おとな、こども、男女、おしごとのちがいまではっきりわかるようにかけていてほんとにすごい!(くさか)

よさこい賞「しゅう学旅行につれてって」
川﨑葵衣

てるてる坊主をお姉さんにお守りとして渡して、自分がてるてる坊主のコスプレでおねだりする姿が、かわいいですね。ハートマークがあまえてる感じがしていいです。ホノボノとした味わいの作品で何だかうれしくなりました。(矢野)
いっしょにいきたいきもちがすご〜くつたわってきます。じぶんがてるてるぼうずになるなんて、とってもたのしいこアイディアです。(くさか)


【総評】

今回も面白い作品がとても多く、嬉しくなりました。しかし選考となると実に大変で、いつもより多く選考を重ねる事になりました。
くさか里樹さんが選んで下さったのを第一次として、第七次まで進みやっと入賞作が決定! という大接戦でした。入賞レヴェルの作品が三十点以上もありました。心を込めて描いている皆さんの姿がプレッシャーをかけて来ました。
実に多様な作品があり、それぞれの面白さがあるのだとあらためて身にしみて思わされました。そして、それだけ多様な可能性がある漫画文化の未来を想ったりしました。そして選考するということは自分が選考されてもいるのだと痛感しました。応募して下さった皆さんに感謝します。(矢野)

 

年々、取り上げるテーマや切り口が幅広くなっていて、昨年に続き今年もネタ被りがほとんどありませんでした。ほんとにそれぞれが独特ですばらしかったです。最終選考をしてくださった矢野徳先生はさぞやご苦労されたこととお察しします。
見る角度を変えれば、まだまだまだまだ、この世界には楽しいまんがの花を咲かせる可能性が眠っているんだな、と感じで胸が熱くなりました。みなさんの作品を読むことでわたしの固まりがちな頭を心地よく刺激していただきました。応募してくださったみなさん、本当にありがとうございました。(くさか)