“こころの劇場”劇団四季ファミリーミュージカル
「ジョン万次郎の夢」


事業報告

高知の偉人「ジョン万次郎」をテーマにした公演が高知市内の小学6年生を招待して高知県立県民文化ホールで実施されました。土佐弁を交えた熱のこもったセリフ、見入ってしまうような歌とダンス、そして迫力ある音楽や舞台装置。息をのむようなシーンだけでなく、客席から笑いが溢れるような演出も盛り込んだ素晴らしい公演でした。テーマである「夢をあきらめない勇気と信じる心」を見事に演じきった劇団四季のキャストには終演後盛大な拍手が送られました。感染症等の影響で4年ぶりの開催となりましたが、今後もこのような子供たちの心に響く素晴らしい舞台の開催を続けられるように努力していきたいと思います。

○本年、鑑賞した小学校は以下のとおりです。
2,552名(市内小学校41校の6年生)

五台山小学校、朝倉小学校、土佐山学舎、横内小学校、江陽小学校、三里小学校、介良潮見台小学校、鏡小学校、神田小学校、大津小学校、泉野小学校、一宮小学校、介良小学校、はりまや橋小学校、鴨田小学校、潮江南小学校、高須小学校、春野東小学校、行川学園、浦戸小学校、布師田小学校、一ツ橋小学校、昭和小学校、小高坂小学校、春野西小学校、十津小学校、第四小学校,江ノ口小学校、朝倉第二小学校、横浜新町小学校、横浜小学校、久重小学校、長浜小学校、秦小学校、第六小学校、教育研究所、一宮東小学校、旭東小学校、潮江小学校、旭小学校、潮江東小学校


こころの劇場とは

「こころの劇場」は、日本全国の子どもたちに演劇の感動を届けるプロジェクトです。子どもたちの心に、「生命の大切さ」、「人を思いやる心」、「信じあう喜び」など、生きていく上で大事なことを、舞台を通じて語り掛けたい――。一般財団法人舞台芸術センターと劇団四季、そして、この趣旨にご賛同いただいた多くの企業や団体のご協力により、2008年から実施しています。
毎年、北は北海道・利尻島から南は沖縄県・石垣島まで、日本各地において学校単位で子どもたちを無料でご招待しており、年間約140都市400回の公演を行っています。
未来を担う子どもたちの問題は、社会総がかりで取り組まなければなりません。心に響く舞台をお届けすることで、これからもひとりでも多くの子どもたちと、感動の輪を広げていきたいと願っております。


 劇団四季「こころの劇場」ホームページより


実在の人物、中浜万次郎(ジョン万次郎)の半生を描いた作品。
アメリカの発展を目の当たりにし、鎖国政策をとっている日本を開国することを夢みて、自らの人生をかけたジョン万次郎。
生きる目的が見いだしにくい現代において、自分の夢と希望を信じ、生きていくことの大切さを伝えたいという願いが込められた作品。


あらすじ

江戸時代の幕末から明治にかけて実在した人物、「ジョン万次郎」。
彼が生まれた頃の日本は「鎖国(さこく)」という政策を敷き、外国との交流を禁止していました。日本人のほとんどは外国人を見たことも、外国の言葉を聞いたこともありませんでした。海の向こうには、鬼のように恐ろしい人々(南蛮(なんばん))が住んでいると考えられていたのです。
土佐の国(現在の高知県)の漁村に住む14歳の少年、万次郎は魚を獲るため仲間とともに海に出て、嵐にあってしまいます。陸地を見失って漂流すること8日。万次郎たちは無人島にたどり着きます。満足に食べることも水を飲むこともできない苦しい日々。そんな彼らのもとに現れたのはアメリカの捕鯨船(ほげいせん)「ジョン・ハウランド号」でした。
初めて見る外国人は、姿も、話す言葉も、着ているものもまるで日本人のものとは違っていました。けれど噂に聞いていた鬼のように恐ろしい人たちとは思えなかった万次郎は、勇気を出してジョン・ハウランド号に乗り込み、アメリカに渡ります。命の恩人であるホイットフィールド船長のふるさと、フェアヘブンの街で船長夫妻に実の子どものようにあたたかく迎えられました。
万次郎はアメリカの進んだ文明について学ぶ中で、日本とアメリカ、二つの国の架け橋になりたいという想いを強くしていきました。「鎖国(さこく)」を続ける日本に外国から戻ればどんな罰を受けるかわかりません。それでも万次郎の決意は変わりませんでした。
そんな万次郎にホイットフィールド船長は、国だけでなく「人の心」も開いてほしいと言います。国を開くことも大切なこと。けれどもっと大事なのは人々が世界に目を向けて大きく心を開くことだ、と。アメリカの人々に背中を押され、万次郎は8年間暮らしたアメリカを後にしました。
日本に帰ってきた万次郎を待ち受けていたのは厳しい取り調べでした。アメリカの様子を説明するものの、なかなかわかってもらえません。しかし万次郎は諦めることなく説明をつづけます。「そう簡単にわかり合えはしない。お互いわかったつもりになることが一番こわいのさ」。
1853年、アメリカから黒船が来航し、江戸幕府に開国を要求します。大混乱に陥る日本の人々。
はたして万次郎は船長との約束通り、人々の心を開くことができるのでしょうか・・・。


日時2024年2月6日(火)
 1回目…10:00~12:05 2回目…13:30~15:35
会場高知県立県民文化ホール・オレンジホール
入場料無料
※高知市内の小学6年生を対象にした無料鑑賞公演のため一般の方はご入場できません。
企画・製作四季株式会社
初演オリジナル構成・演出浅利慶太
台本浅利慶太
台本協力高橋由美子
作曲三木たかし
編曲直居隆雄
振付加藤敬二
照明沢田祐二
装置高橋知子
衣裳四季コスチュームスタジオ
レジデント・ディレクター坂田加奈子
土佐弁指導土佐水木(ジャッパエンタテインメント)
後援文化庁、高知市教育委員会
主催一般財団法人舞台芸術センター 、劇団四季、公益財団法人高知市文化振興事業団
主催
お問い合わせ
公益財団法人高知市文化振興事業団 
088-883-5071