新・祝祭音楽劇「小さな星の王子さま」

事業報告

開催日時2025年3月9日(日) 14時開演
会場高知市文化プラザかるぽーと 四国銀行ホール
来場者数660名

共生社会の実現に向けて、多様な人たちとの創作を通じ、劇場と地域を結ぶことを目的に『新・祝祭音楽劇「小さな星の王子さま」』を上演しました。
 本作の初演は2021年。再演となる今回は、戯曲を改めようと劇団いちびり一家の阪上洋光さんが書き下ろしました。出演者サポートスタッフは一般から広く募集。応募のあった方々との面談を経て、出演者25名、サポートスタッフ10名とともに舞台を作り上げていくことになりました。
 10月から稽古がスタート。参加者たちが楽しみにしていた台本を開くと、そこにはセリフを発する人が指定されておらず、通し番号のみが表記されていました。突然歌謡曲を歌いだす登場人物たち、そして本物の王子さまは登場しない。自分たちが知っている「星の王子さま」とはまるで違うストーリに、はじめは戸惑っている様子でした。
しかし、稽古を続けるなかで台本の意図を理解し、また参加者同士の関係性においても他者の得手不得手を認め、補い合える良い雰囲気の稽古場となっていきました。そして参加者の誰一人欠けることなく全員で迎えた本番当日。積み重ねてきた稽古の時間を信じ堂々と観客に挑む出演者らの姿が舞台にありました。
 参加者の中には視覚や聴覚など身体に障害のある方や心の調子を崩している方などもいます。お互いにコミュニケーションを図るため、例えば、手話が得意な人だけが聴覚障害の方と関わるのではなく、他の人もつたない手話や音声を文字化するアプリを使い、なんとか意思の疎通をはかろうとします。そんな姿を見て、この事業が目標とする「舞台芸術創造事業による共生社会の実現」とはこのようなことを言うのかもしれないと感じました。
 公演では字幕タブレットと音声ガイドの支援サービスを実施し14名の方が利用しました。
また、初めての試みとして開演前に10分程度「舞台説明」の時間を設け、舞台美術の説明や舞台上の声の聞こえ方の確認などを行いました。来場者からは「こんなことが必要な情報になるのかと知ることができた」「自分も目をつぶって聞いてみた」「他の公演でもあって良いと思う」など取り組みに関して共感の声を多くいただきました。



「わたしたちの物語」。
サン=テグジュペリの「星の王子さま」をお芝居にして上演します。

障害の有無や社会的立場などの枠を取り払い、個性溢れる参加者と共に創り上げる祝祭音楽劇!
「ここはどこ?」
「ここは劇場!」
「ここでなら何だってできる!」
「ここでなら誰にでもなれる!」
現代の高知の劇場で生まれる、奇想天外で飛びきり自由な「星の王子さま」をぜひお楽しみください!

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:サン=テグジュペリ
戯曲:阪上洋光(いちびり一家)
演出:藤岡武洋(シアターTACOGURA)
演出補佐:田坂 涼(空想紀行/Unit out)、野村春菜(空想紀行)
音楽:ハナカタマサキ
演奏:ハナカタマサキ、大村太一郎、大村菜穂子、前田力丸、前川光子

出演
秋森花奏、井上碧人、今井理惠、いりえのどか、大沼花依、岡田祥子、岡村 茜、岡村美幸
尾﨑里美、上村優子、川口 妙、川﨑弘佳、埇田凰紗、寺下奈那、西本陸空海、野村 裕、尾藤 心
益田伊知郎、松 花菜、松村育美、森岡ふみ、山北美砂子、湯浅由美子、吉岡いつか、吉岡裕太

サポーター
浦野ダナ、新名真裕美、竹田恵子、中嶋佳代、西 博子
西村和洋、西村晴希、西森知佐、松村莉瑚、横山あおい、吉岡裕太

舞台監督:吉田剛治(高知市文化振興事業団)
美術:岡内宏道(TRY-ANGLE)
照明:長野美香(四国舞台テレビ照明)
音響:久川俊秀(四国舞台テレビ照明)
衣裳:中越令子(上街デザイン工作室)
宣伝美術:竹村直也(タケムラデザインアンドプランニング)
撮影:釣井泰輔(ツルイスタジオ)
制作:笹岡真人(高知市文化振興事業団)、華園明希(高知市文化振興事業団)
鑑賞支援・制作補助:松本志帆子(藁工ミュージアム)
鑑賞支援協力・バリアフリー制作:Palabra株式会社


日時2025年(令和7年)
3月9日(日) 13:30開場 14:00開演
※介助の必要な方、鑑賞支援サービスを受けられる方は13:15より入場できます。
会場高知市文化プラザかるぽーと 四国銀行ホール
入場料全席自由 前売り 2,000円 当日 2,500円 
※未就学児および入場に際して介助が必要な方の介助者1名は無料
チケット発売日2025年1月11日(土)午前10時
チケット販売所・ローソンチケット(Lコード62646)
・チケットぴあ(セブン-イレブン/Pコード531-393) 
・高知市文化プラザかるぽーとミュージアムショップ(088-883-5052)
ローソンでの購入方法はこちら
セブン-イレブンでの購入方法はこちら
主催公益財団法人高知市文化振興事業団
共催高知県
助成一般財団法人地域創造
協力高知市文化プラザ共同企業体
藁工ミュージアム・NPO蛸蔵(高知県障害者文化芸術活動支援事業)
オーテピア高知声と点字の図書館
国際障害者交流センター ビッグ・アイ
お問い合わせ公益財団法人高知市文化振興事業団 088-883-5071

鑑賞支援サービスのご案内

①字幕タブレット端末貸し出し
②音声ガイド端末貸し出し
③舞台説明(開演前に行います)
①②については事前申し込みとなります。端末の台数に限りがありますので、チケット購入後、高知市文化振興事業団までお申し込みください。

お申し込み先
Googleフォーム
電話:088-883-5071
FAX:088-883-5069
メール:kikaku@kfca.jp

2025大阪・関西万博に向けた文化芸術ユニバーサル・ツーリズムプロジェクト連携プログラム
新・祝祭音楽劇「小さな星の王子さま」鑑賞支援サービス事業
主催:一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
企画制作:共同創造コンソーシアム―Co-Creation with All Peoples―
協力:障害者の文化芸術活動を推進する全国ネットワーク
連携・協働:障がい者の文化芸術活動推進知事連盟
委託:令和6年度日本博2.0事業(委託型)