第72回 高知市夏季大学


事業報告

第72回高知市夏季大学
開催日時2023年7月18日(火)~7月29日(土)〔日・月曜日を除く10日間〕
火~金曜日:18:30~20:00  土曜日:15:00~16:30
会場高知市文化プラザかるぽーと 大ホール
入場者数4,408名(10日間延べ人数)

夏季大学は中央公民館事業として1951年にスタートしました。「市民の知的開発、文化教養の向上、情操の涵養を図る」という開講当初に掲げられた目的のもと、毎年、経済・科学・政治・芸能・社会・歴史・スポーツなど、各界で活躍する著名人・有識者の皆様にご登壇いただいています。
本年は、かるぽーとのリニューアル後初、久しぶりに座席数に制限を設けない開催となりました。前回までにご好評頂いた、全席座席指定や一日受講券を引き続き採用しましたが、通し受講券に余裕があった一方、一日受講券は多くの日で完売し、今後の運営の課題となりました。
どの講師にもご自身の経験や深い見識に基づいた講演を頂き、ご来場頂いた受講生には内容に対する賛同や共感のご意見を多く頂きました。特に7月20日(木)にご講演いただいたサヘル・ローズさんの苦難を乗り越えた明るさや強さには、講演後多くのお客様から「感動した」というお声をきくことができました。また、7月25日(火)の小平奈緒さんの講演時は、高校生の熱心な質問に一流アスリートならではのアドバイスが送られていました。
今年の夏季大学はメディアへの露出が多くない講師が多かったことも影響し、残念ながら全体の受講者数は例年と比較して伸び悩む結果となりましたが、来年は会場のアンケートで寄せられた様々なご意見も参考にしながら、より充実した夏季大学となるよう取り組んでいきたいと思います。


第72回高知市夏季大学

7月18日(火)~7月29日(土)、リニューアルオープンした高知市文化プラザかるぽーと大ホールを会場に、ことしも多彩な顔ぶれの講師陣を迎え第72回高知市夏季大学を開催します。
ジャーナリストの金平茂紀さんを皮切りに、牧野富太郎を題材とした「ボタニカ」を出版された小説家の朝井まかてさん、平昌オリンピック金メダリストの小平奈緒さんなど、各界で活躍する著名人・有識者10名が登壇します。
今年の夏は「夏季大学」に参加して、充実したひとときを過ごしてみませんか。

第1回~60回までの講師一覧 (61回~69回は夏季大学期間中会場内で販売するテキストをご参照ください)


第72回講師

7月18日 金平茂紀さん

7月18日(火)
「ウクライナ戦争と世界のゆくえ ―日本人として何を考えるか」

ジャーナリスト 金平 茂紀(かねひら しげのり)

1953年北海道生まれ。1977年TBS入社。以降同局でモスクワ支局長、ワシントン支局長、「筑紫哲也 NEWS23」編集長、報道局長などを歴任。2010年より「報道特集」キャスター。2022年9月以降、同番組の特任キャスターに。2004年度にボーン・上田記念国際記者賞を、2022年度に日本外国特派員協会「報道の自由賞」を受賞。『沖縄ワジワジー通信』、『筑紫哲也『NEWS23』とその時代』など著書多数。
《講演要旨》2023年7月18日の段階で、ウクライナ戦争がどのようになっているのか。戦争の終結に向けて「出口」は見えているのか。何故この戦争は起きたのか。日本は、この戦争にどのような姿勢をとるべきなのか。会場の皆さんと、時間をかけて一緒に考えてみたいと思います。


7月19日 尾池和夫さん

7月19日(水)
「土佐の大地を見る/食べる/学ぶ/詠む」

静岡県立大学学長 尾池 和夫(おいけ かずお)

1940年東京生まれ、高知育ち。1963年京都大学卒業。2003年から京都大学第24代総長を務め、京都芸術大学学長を経て現職。『日本地震列島』(朝日文庫)、『四季の地球科学』(岩波新書)『季語の科学』(淡交社)など著書多数。
《講演要旨》 高知県の大地の仕組み、地質や地形の特徴などを考え、大規模な変動地形など大地の仕組みから豊かな食材が生まれ、私たちはそれを楽しむ。日本列島に季語が生まれ、俳句に詠まれてきた。日本列島の季語を集めた歳時記もまた日本人の宝物である。


7月20日 サヘル・ローズさん

7月20日(木)
「出会いこそ、生きる力」

俳優・タレント サヘル・ローズ

イラン出身。8歳で来日し、高校生から芸能活動を始める。舞台『恭しき娼婦』(2018年)では主演を務め、主演映画『冷たい床/Cold Feet』(2017年)では第6回ミラノ国際映画祭で最優秀主演女優賞を受賞するなど映画や舞台で俳優としても活動の幅を広げている。公私にわたる支援活動が評価され、2020年にアメリカで人権活動家賞も受賞。


7月21日 斎藤幸平さん
(C)島本絵梨佳

7月21日(金)
「日本の現場から見る資本主義」

経済思想家  斎藤 幸平(さいとう こうへい)

1987年生まれ。専門は経済思想、社会思想。東京大学大学院総合文化研究科准教授。「Karl Marx’s Ecosocialism:Capital, Nature, and the Unfinished Critique of Political Economy」(邦訳『大洪水の前に マルクスと惑星の物質代謝』)によって権威ある「ドイッチャー記念賞」を日本人初、歴代最年少で受賞。著書に『ゼロからの『資本論』』、『ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』、『人新世の「資本論」』がある。


7月22日 朝井まかてさん
撮影:天日恵美子

7月22日(土)
「富太郎と林太郎(鴎外) ―同い年の二人が歴史に放った光―」

小説家 朝井 まかて(あさい まかて)

1959年大阪府生まれ。甲南女子大学文学部卒業。2008年『実さえ花さえ』で小説現代長編新人賞奨励賞を受賞し、デビュー。2014年『恋歌』で第150回直木賞を受賞。2021年、鴎外の末子の人生を描いた『類』で第71回芸術選奨文部科学大臣賞と第34回柴田錬三郎賞を受賞。植物分類学者・牧野富太郎の破天荒人生を描いた『ボタニカ』など、植物に関わる著作も多い。


7月25日 小平奈緒さん

7月25日(火)
「唯一無二の自己表現へ」

相澤病院、信州大学特任教授・平昌五輪金メダリスト 小平 奈緒(こだいら なお)

長野県茅野市出身。中学校2年で全日本ジュニア選手権スプリント総合部門で優勝。高校3年にインターハイで2冠を達成。大学時代は数々の大会で優勝を飾り、卒業後は相澤病院に支援を受け、信州大学教育学部を拠点に活動。バンクーバー・ソチ五輪を経験した後、練習拠点をオランダに移し、帰国後は2年半負けなしの37連勝を記録(ワールドカップ23連勝)。平昌オリンピックでスピードスケート日本女子初の金メダル、世界スプリント総合優勝2回などに輝く。2022年10月全日本距離別選手権を8連覇13回目の優勝で競技生活に有終の美を飾った。


7月26日 髙橋淳さん

7月26日(水)
「iPS 細胞を用いてパーキンソン病と戦う」

京都大学 iPS 細胞研究所 所長・教授 髙橋 淳(たかはし じゅん)

1961年兵庫県生まれ。1986年京都大学医学部卒業。脳神経外科専門医。現在、京都大学iPS細胞研究所所長・教授。留学先で神経幹細胞に出会い、パーキンソン病治療を目指す。2018年から京都大学医学部附属病院でiPS細胞を用いたパーキンソン病治療の臨床試験(治験)を行っている。
《講演要旨》iPS 細胞を用いたパーキンソン病治療に関して、これまでの開発の流れやこれからの展望を紹介します。


7月27日 内藤いづみさん
撮影:中西裕人

7月27日(木)
「いい塩梅をめぐるいのちの物語 ―在宅ホスピス医からのメッセージ」

ふじ内科クリニック院長 内藤 いづみ(ないとう いづみ)

1956年山梨県生まれ。福島県立医科大学卒業。専門分野は在宅ホスピスケア・高齢者ケア・いのちの教育・人間学。イギリスのホスピスケアを日本に紹介し、日本の文化に根付いた死生観を育てることを提唱。在宅ホスピスケアの実践と社会への啓発を30年以上続けている。著書に『あした野原に出てみよう』、『いい医者 いい患者 いい老後』(永六輔・共著)、『死ぬときに後悔しない生き方』など多数。
《講演要旨》 家で人生を生きぬくためにお手伝いを30年以上してきた医者です。在宅ホスピスケアはいのちの学校でもあるのです。いのちの主人公が、いい塩梅で着地できる道をみんなで探し、支えていく様子をお伝えします。


7月28日 豊ノ島さん

7月28日(金)
「豊ノ島の相撲人生」

タレント 豊ノ島(とよのしま)

宿毛市の梶原豆腐店の長男として生まれ、6歳で相撲を始める。宿毛高校から第二新弟子検査に合格し、2002年1月場所で初土俵。170㎝前後の身長ながら差し身の良さと鋭い投げを活かし、三賞(殊勲賞・敢闘賞・技能賞)を10度受賞。最高位は東関脇。現在は相撲界を盛り上げるべくタレントとして活動。


7月29日 今村翔吾さん
撮影:佐賀章広

7月29日(土)
「小説家という夢」

時代小説家 今村 翔吾(いまむら しょうご

1984年京都府生まれ。滋賀県在住。ダンスインストラクター、作曲家、守山市埋蔵文化財調査員を経て作家デビュー。2022年『塞王の楯』で第166回直木三十五賞受賞。テレビ・ラジオに出演するほか、2021年11月には大阪府箕面市にある書店を事業承継し、書店経営を行う。また、「今村翔吾のまつり旅」と称し2022年5月より4ヵ月間かけ全国の書店や学校へのお礼行脚を終えた。


期間2023年7月18日(火)~7月29日(土)〔日・月曜日は休講の10日間〕
時間火~金曜日 18:30~20:00(開場18:00)
土 曜 日 15:00~16:30(開場14:30)
※開演時間が異なりますので、ご確認の上ご来場ください
会場高知市文化プラザかるぽーと 大ホール
受講票◆一般受講券
全席指定 (10日間有効、受講券持参のどなたでも入場できます)
1階席…………4,700円
2階席…………4,000円
3階席…………3,400円
※ご購入された席が、10日間ご受講される席です。受講券は忘れずにお持ちください。お忘れの場合、入場できません。
○販売場所
高知市文化プラザかるぽーとミュージアムショップ、高知県立県民文化ホール、高知県立美術館ミュージアムショップ、金高堂本店、サニーマート(とさのさと御座・高須・神田・瀬戸土佐道路東六泉寺・あぞの・中万々山手・サニーアクシス南国・サニーアクシスいの・高岡・伊野店)
ローソンチケット【Lコード:63860】※ローソン(ローソンチケット)での買い方
チケットぴあ(セブン-イレブン)【Pコード:994-254】※セブン-イレブン(チケットぴあ)での買い方
【ローソンチケット、チケットぴあで購入されたチケットは交換が必要です】
ローソンチケット、チケットぴあで購入されたチケットタイプの一般受講券は、入場前にカードタイプの一般受講券と交換が必要になります。交換は開講日(7/17)まではかるぽーと8階 高知市文化振興事業団の事務室で、開講日(7/18)以降は会場で受け付けます。

◆一般受講券<バルコニー席>
全席指定 2,000円(10日間有効、受講券持参のどなたでも入場できます)
※ご購入された席が、10日間ご受講される席です。受講券は忘れずにお持ちください。お忘れの場合、入場できません。
〇販売方法 
令和5年6月24日(土)午前9時から高知市文化振興事業団の事務室で直接販売します。
※バルコニー席は席の構造上、ステージの見えない部分があります。ご理解の上お求めください。購入後の席の交換などはできません。

◆一日受講券
全席指定(記載の講演日のみ入場できます)
1日席(1階)…………1,000円
2日分以上ご購入の場合、受講日によって座席が違います。受講券に記載された席でご受講ください。購入時に発券されるチケットが受講券になります。受講日を確認し、忘れずにお持ちください。お忘れの場合、入場できません。
○販売場所
ローソンチケット【Lコード:63860】
チケットぴあ(セブン-イレブン)【Pコード:650-414】
→7/18(金平茂紀さん)の券は完売しました
→7/20(サヘル・ローズさん)の券は完売しました
→7/21(斎藤幸平さん)の券は完売しました
→7/25(小平奈緒さん)の券は完売しました

◆専用席受講券
全席指定 3,000円(10日間有効、記名本人のみ入場できます)
※視覚障害をお持ちの方、車イスご利用の方とその介助者及び手話通訳ご利用の方の専用席です。
○販売方法
令和5年6月24日(土)午前9時から電話・FAXでの事前受付制で販売します。(月曜日を除く8:30~21:00)
※受け付けは先着順です。枚数に限りがありますのでお早めにお申し込みください。
※受講料は、初回来場時に会場の入口にてお支払いください。
※お支払いの際、身体障害者手帳など証明書をご提示ください。

◆トライアル聴講・特別受講券(小学生・中学生・高校生・大学生対象)
全席指定 500円(1講座分)
〇販売方法
令和5年6月24日(土)午前9時からホームページ専用フォームでお申し込みください。
※1講座20枚限定、日にち指定でおひとり2講座までお求めいただけます。
※受け付けは先着順です。枚数に限りがありますのでお早めにお申し込みください。
※受講料は、来場時に会場の入口でお支払いください。
※高校生・大学生はお支払いの際、学生手帳などご年齢のわかる証明書をご提示ください。
○購入方法
6月24日(土)午前9時より、こちらの申し込みフォームでの事前受付制で販売します。

販売期間令和5年6月24日(土)から7月29日(土)
※開催期間中も、完売まで各販売場所で販売します。会場の入口では販売しません。
※販売開始時間は、販売場所により異なります。
テキスト400円(夏季大学期間中会場内で販売)
その他※講演には手話通訳がつきます。
※受講券に記載された席にお座りください。
※客席内での飲食は禁止となっています。水分補給はロビーでのみ可能です。
※受講券を紛失されても再発行はいたしません。また、受講券をお持ちでない方、お忘れの方は入場できませんので、十分ご注意ください。
※講師の都合、天候の関係でやむを得ず日程やリモートでの講演への変更、もしくは中止することがあります。
※お車でご来場の際は、地下駐車場(有料、150円/30分)または周辺駐車場をご利用ください。
※託児(無料)については、生後6カ月からから未就学のお子さまを受け付けますので、ご希望の方は、事前に高知市文化振興事業団(☎088-883-5071 月曜日は休館日です)までお申し込みください。
主催高知市・高知市文化振興事業団
高知新聞社・RKC高知放送
お問い合わせ高知市文化振興事業団 088-883-5071