第97期高知市民の大学


21世紀に入り、世界も日本も大きな曲がり角に来ているように思われます。拡大から縮小へ、競争から共存へ、社会も私たちの生活も大きく変わりつつあり、新しい価値観も生まれてきています。しかし一方では、これらの変化には惑わされずに、数千年の人類の歴史を貫く価値観も厳然として存在しています。私たちは社会の変化を知り、これに対応する必要に迫られる一方で、時間と空間を超えた不変の真理にも心を惹かれます。
1977年(昭和52年)の創設以来、県下における生涯学習のパイオニアである「高知市民の大学」は、「食品」や「経済」といった生活に密着した問題と、「宇宙」や「心」のような、いわば「不易」な問題をバランスよく取りあげて、毎回多くの市民の皆様に受講していただいております。大学外や県外からも魅力ある講師をお招きするのも本大学の特徴です。
夕べのひと時、共に学び、共に考えませんか? 知の刺激は心地よいものです。


在学期間火曜日・総合コース 2025年4月1日(火)~7月15日(火) ※5月6日は休講
金曜日・総合コース 2024年4月4日(金)~7月11日(金) 
場所 高知市文化プラザかるぽーと 11階大講義室
時間両コースとも 18:30~20:00
募集人員各コース先着 80名
受講料 1コース 2,800円(全15回分、テキスト代含む)
両コース一括 4,800円(全30回分、テキスト代含む)
※1日だけの受講も可能 各回500円
その他・講師の都合や天候により、やむを得ず日程変更や中止、講師のリモート出演となることがあります。
・10日以上出席した受講生には、最終日に修了証書を授与します。
・会場には有料駐車場があります(30分ごとに150円)。
※身体障害者手帳(1~4級)をお持ちの方は最初の1時間の駐車料金が無料になります。
お申し込み・
お問い合わせ
2025年3月1日(土) 8:30から 電話及び窓口で受け付け(先着順)
公益財団法人高知市文化振興事業団 市民の大学 係
TEL:088-883-5071 (月曜を除く8:30~20:00)
住所:高知市九反田2-1 高知市文化プラザかるぽーと8階
後援高知新聞社、RKC高知放送
主催高知市民の大学運営委員会
公益財団法人高知市文化振興事業団
高知市

火曜日・総合コース
「分断と再生:現代世界の諸相」

【日程・テーマ・講師一覧】  

4月1日現代世界における分断と再生
高知大学・高知工科大学名誉教授 村瀬 儀祐
4月8日ナチズムの独裁と緊急事態条項-ワイマール共和制のデモクラシーの教訓
高知大学名誉教授 青木 宏治
4月15日日本における「危機」対応と緊急事態条項の憲法改正案-立憲主義か、例外統治か
高知大学名誉教授 青木 宏治
4月22日世界先端半導体企業TSMCと台湾有事
高知大学・高知工科大学名誉教授 村瀬 儀祐
4月29日中国製造業の急速な発展と米中分断、そのなかの日本企業
立命館大学国際関係学部教授 中川 涼司
5月13日生活交通手段の確保が、社会的孤立を防ぐ
高知工科大学客員研究員、合同会社えこ・まち研究室代表 土居 貴之
5月20日ガザからの手紙
高知新聞社記者 村瀬 佐保
5月27日データサイエンスの挑戦:連携、再生の試み
高知工科大学経済・マネジメント学群教授 那須 清吾
6月3日食料サプライ・チェーンの分断と日本の食料自給率
高知大学名誉教授 岩田 裕
6月10日東・南アジアでは何が?「ASEANの連結と亀裂」
高知大学人文社会科学部教授  岩佐 和幸
6月17日災害における地域の分断と再生(台湾台風災害と復興)
高知工科大学システム工学群教授  大内 雅博
6月24日企業のSDGs・サステナビリティへの取り組みの現状と将来
高知県立大学文化学部准教授 梶原 太一
7月1日徳島県神山町、地域再生の挑戦
神山まるごと高専創立発起人、NPO法人グリーンバレー前理事長 大南 信也
7月8日台湾海峡という視点
高知大学名誉教授 吉尾 寛
7月15日世界経済のつながりと分断を深掘りする:水、労働、ゴミ、そして人
高知短期大学名誉教授 細居 俊明
※5月6日は休講

金曜日・総合コース
「古典文学を楽しむ夕べ」

【日程・テーマ・講師一覧】  

4月4日『源氏物語』から学ぶ古文入門
高知県立文学館学芸課長 織田 敦子
4月11日『平家物語』安徳帝の最期-波の下の都の謎-
元土佐中高等学校国語教師 広井 護
4月18日『枕草子』の新しさとは-「春はあけぼの」を中心に-
高知大学教育学部教授 武久 康高
4月25日『源氏物語』葵巻-男と女の言葉とまなざし-
立教大学・日本学術振興会特別研究員PD 佐竹 知佳
5月2日『枕草子』が描きたかったもの-中宮定子と清少納言
高知大学教育学部教授 武久 康高
5月9日『大鏡』を読む
高知県立大学文化学部講師 中瀬 将志
5月16日きはめてよみにくきふみ-『文選』と日本文学-
高知県立大学文化学部教授 高西 成介
5月23日『源氏物語』幻巻 光源氏の記憶-五感に響く本文-
源氏物語研究者 髙橋 美由紀
5月30日『万葉集』と大和路の風景によせて-大和路を愛した写真家・入江泰吉の作品とともに-
元高知県立文学館館長 元吉 喜志男
6月6日『土佐日記』を読む
高知県立文学館主任学芸員 川島 禎子
6月13日説話の中に語られる噂話の生成と伝承-『今昔物語集』巻三十一第六話-
高知大学人文社会科学部教授 福島 尚
6月20日『今昔物語集』と芥川龍之介
高知大学人文社会科学部教授 田鎖 数馬
6月27日文書における漢字と仮名-仮名の展開を中心に-
高知県立高知城歴史博物館館長 渡部 淳
7月4日『方丈記』-〈住居の記〉の系譜の中に位置づけて読む-
高知大学人文社会科学部教授 福島 尚
7月11日院政鎌倉期の言語世界
高知県立大学名誉教授  井上 次夫