第70回 高知市夏季大学


事業報告

開催日時2021年7月12日(月)~7月24日(土) ※日・月を除く10日間
火~金曜日:午後6時30分~午後8時
土曜日:午後3時~午後4時30分
会場高知市文化プラザかるぽーと 大ホール
入場者数4,691名(10日間延べ人数)

夏季大学は中央公民館事業として1951年にスタートしました。「市民の知的開発、文化教養の向上、情操の涵養を図る」という開講当初に掲げられた目的のもと、毎年、経済・科学・政治・芸能・社会・歴史・スポーツなど、各界で活躍する著名人・有識者の皆様にご登壇いただいています。
本年は、第70回を記念し11日間の特別日程でしたが、コロナ禍のため指定席方式を導入し、使用する座席も約半数で開催しました。販売方法をコンビニ販売に限定したために実施した往復はがきでの先行予約は、定員の約6.5倍のお申し込みがあり、一般受講票も発売翌日には完売となるなど、関心の高さがうかがえました。
初日12日(月)の講師、作家の五木寛之さんには、コロナ禍の時代を生きるヒントをいただき、日々の小さな出来事の中に、生きる面白さやささやかな幸せを感じながら笑って、泣いて今の時代を乗り越えようと感銘を受けたのではないでしょうか。
13日(火)の講師、流通経済大学副学長の龍崎孝さんには、コロナ禍における政治の課題を分かりやすくひも解いていただきました。
14日(水)の講師、高志の国文学館館長の中西進さんの講演では、万葉集を読み解き、令和の元号に込められた自律性や美しさについて学びました。
15日(木)は、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所教授の津田雄一さんに、チームワークの大切さや失敗経験を積むことの必要性、あきらめない挑戦心などを、貴重な画像や映像を見せていただきながらお話しいただきました。この日は夏季大学初めてのリモート講演となりました。
16日(金)の講師は、青山学院大学陸上部長距離ブロック監督の原晋さんで、箱根駅伝の強豪チームに育てる上で大切な指導方針や、組織における心理的安全性の確保の必要性を語っていただきました。トライアル聴講の学生も多く受講されました。
17日(土)は、歌手で女優の堀ちえみさんに、ステージ4の舌がんの壮絶な闘病生活の中でのご家族への想いやご家族の支えなどご講演いただきました。
20日(火)は、弁護士の菊間千乃さんに、自分を知り、自分らしい目標設定をし、それを達成するための戦略や毎日を楽しく生きるための方法などご講演いただきました。
21日(水)は、法政大学名誉教授で臨床教育研究所「虹」所長の尾木直樹さんにご登壇いただき、これからの子どもに必要な学力や子どもとの接し方について分かりやすくお話しいただきました。
22日(木)の講師は、東京家政大学人文学部心理カウンセリング学科准教授の岡島義さんでした。「睡眠負債」と「不眠症」の違いの説明のほか、眠りの質を高める具体的な方策なども例示してくださり、受講生にとっても参考になったのではないでしょうか。
23日(金)は、津田塾大学客員教授の村木厚子さんにご講演いただきました。冤罪事件からの11年を振り返り、そこから得た学びになどについてお話しいただき、母親としての強い信念やしなやかな心の持ちようが垣間見えたご講演でした。
最終日の24日(土)は、株式会社感性リサーチ代表取締役で人工知能研究者の黒川伊保子さんにご講演いただきました。今後の人工知能の役割と人間の心の機微や感性のお話のほか、コミュニケーションの奥義をご教示くださいました。
来年の夏季大学はかるぽーとの改修工事のため、場所を変えて開催します。会場のアンケートで寄せられた様々なご意見も参考にしながら、より充実し、多くの方に参加いただける夏季大学となるよう取り組んでいきたいと思います。



7月12日(月)~7月24日(土)、ことしも多彩な顔ぶれの講師陣を迎え第70回高知市夏季大学をかるぽーとで開催します。
直木賞作家の五木寛之さんを皮切りに、「令和」の考案者とされている中西進さん、青山学院大学陸上部長距離ブロック監督の原晋さん、テレビでもおなじみの教育評論家の尾木直樹さん、 人工知能研究者で『妻のトリセツ』などのトリセツシリーズが人気の黒川伊保子さんら、各界で活躍する著名人・有識者11名が登壇します。
令和最初の夏は「夏季大学」に参加して、11日間の充実したひとときを過ごしてみませんか。

第1回~60回までの講師一覧
(61回~69回は夏季大学期間中会場内で販売するテキストをご参照ください)


第70回講師

7月12日(月)
「人はみな大河の一滴」
作家
五木寛之(いつき ひろゆき)

1932年福岡県生まれ。戦後、北朝鮮より引揚げ。早稲田大学文学部ロシア文学科中退。1966年、『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞、『青春の門』で吉川英治文学賞を受ける。2002年度第50回菊池寛賞、2010年NHK放送文化賞、第64回毎日出版文化賞特別賞を受賞。小説以外にも幅広い批評活動を続ける。代表作に『風に吹かれて』『朱鷺の墓』『戒厳令の夜』『蓮如』『風の王国』『大河の一滴』『TARIKI』『親鸞(全6巻)』などがある。


7月13日(火)
「コロナ禍におけるわが国の政治・経済の課題と展望」
流通経済大学副学長・スポーツ健康科学部教授
龍崎 孝(りゅうざき たかし)

1960年神奈川県生まれ。1984年横浜国立大学教育学部卒業後、毎日新聞社入社。政治部においては自民党竹下派、外務省などを担当。1995年東京放送(現TBSテレビ)入社。政治部長、報道局担当局次長、解説委員などを歴任。2016年横浜市立大学大学院都市社会文化研究科博士後期課程修了、博士(学術)取得。現在は流通経済大学にて教鞭を執る傍ら、コメンテーターやニュース解説者としてもメディアで活躍している。


7月14日(水)
「令しき平和への祈り ~令和にこめられた万葉の心~」
国文学者・高志の国文学館館長
中西 進(なかにし すすむ)

1929年生まれ。1959年東京大学大学院博士課程単位取得、1963年「万葉集の比較文学的研究」により文学博士(東京大学)。アジア文化と『万葉集』の比較研究で知られ、2005年瑞宝重光章、2013年文化勲章受章。大佛次郎賞、菊池寛賞など多数受賞。国際日本文化研究センター教授、大阪女子大学学長、京都市立芸術大学学長、日本学術会議会員、東アジア比較文化国際会議会長、全国大学国語国文学会会長などを歴任。現在は一般社団法人日本学基金理事長、京都市名誉市民。


7月15日(木)
「こだわったのは世界初 ~はやぶさ2の前人未到の挑戦 」
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所教授・はやぶさ2プロジェクト プロジェクトマネージャ
津田雄一(つだ ゆういち)

1975年生まれ。2003年東京大学大学院修了、博士(工学)。2015年JAXA宇宙科学研究所准教授、2020年同教授。宇宙探査の専門家。「キューブサット」「はやぶさ」「イカロス」など、数々の世界初の宇宙ミッションを主導。「はやぶさ2」の開発を設計主任として指揮し、2015年より同プロジェクトマネージャとして小惑星のサンプル採取と地球帰還を成功させた。

※新型コロナウイルス感染症対策のため、講師はリモート出演となります。


7月16日(金)
「『箱根駅伝』に学ぶ ~復活Ⅴで見せた意地と絆」
青山学院大学陸上部長距離ブロック監督・青山学院大学地球社会共生学部教授
原 晋(はら すすむ)

広島県三原市出身。2004年、青山学院大学陸上競技部長距離ブロック監督に就任。監督就任5年目に33年ぶりの箱根駅伝出場を果たしたのち,2015年、念願の箱根駅伝総合初優勝に輝く。翌年、全区間首位の完全優勝で箱根2連覇。2018年まで4連覇するが2019年、惜しくも2位(復路優勝)となり奮起。2020年1月の96回大会では、圧倒的な大会新記録による5度目の総合優勝で箱根王座を奪還。2019年に同大学地球社会共生学部教授就任。


7月17日(土)
「ステージⅣの舌がんを乗り越えて生きる ~キャンサーギフト・大切な家族」
歌手・女優
堀 ちえみ(ほり ちえみ)

大阪府堺市出身。1982年3月「潮風の少女」で歌手デビュー。1983年のドラマ「スチュワーデス物語」に主演し大ヒットして、アイドルとして歌にドラマに活躍。2019年、ステージ4の舌ガンを公表。他の部位への転移もある中、大手術。闘病生活を乗り越えガンを克服し、芸能活動復帰。
●ガンを知らされ不安にさいなまれる中、子どもたちに励まされ「この子たちのために、自分の人生をとじるわけにいかない」と勇気づけられたことなど、ガンを経験して改めて感じた家族の大切さ、命の大切さ~キャンサーギフトについて、お話ししたいと思います。


7月20日(火)
「自分らしく生きる」
弁護士
菊間千乃(きくま ゆきの)

1972年生まれ。早稲田大学法学部卒。1995年フジテレビ入社。アナウンサーとして「めざましテレビ」「とくダネ」等情報・バラエティ番組を数多く担当。2005年大宮法科大学院入学(夜間)。2007年12月フジテレビ退社。2010年司法試験合格(64期)。2011年弁護士法人松尾綜合法律事務所入所。著書『私がアナウンサー』『私が弁護士になるまで』(いずれも文藝春秋)。


7月21日(水)
「コロナ時代を生き抜くチカラ ~皆さんと一緒に考える~」
教育評論家・法政大学名誉教授・臨床教育研究所「虹」所長
尾木直樹(おぎ なおき)

1947年滋賀県生まれ。中学、高校の国語教師を22年間務めた後、法政大学教授など22年間大学教育に携わる。臨床教育研究所「虹」所長として、教育・子育てに関する調査・研究、評論活動を続ける。『取り残される日本の教育~わが子のために親が知っておくべきこと~』(講談社)など著書多数。


7月22日(木)
「すべての根幹は睡眠にあり」
東京家政大学人文学部心理カウンセリング学科准教授
岡島 義(おかじま いさ)

東京都生まれ。日本大学文理学部卒。北海道医療大学大学院心理科学研究科博士課程修了(博士[臨床心理学])。2008年から睡眠総合ケアクリニック代々木で睡眠障害に悩む方々のカウンセリングを担当する。現在、日本睡眠学会評議員、日本ストレス学会評議員、日本行動医学会評議員、日本不安症学会評議員などを務めている。
●ひとえに「睡眠の問題」といっても,年代によってその様相はかなり変わります。睡眠研究によって、ここ数十年で睡眠が心とからだ、そして生産性に及ぼす影響がだいぶ分かってきました。この講座では、睡眠のメカニズムとその改善方法についてお話しします。


7月23日(金)
「えん罪事件から11年 ~支え 支えられて 人はつながっていく」
津田塾大学客員教授
村木厚子(むらき あつこ)

1955年高知県生まれ。高知大学卒業後、1978年、労働省(現・厚生労働省)入省。女性や障害者政策などを担当。2009年、郵便不正事件で逮捕。2010年、無罪が確定し、復職。2013年、厚生労働事務次官。2015年、退官。困難を抱える若い女性を支える「若草プロジェクト」呼びかけ人、累犯障害者を支援する「共生社会を創る愛の基金」顧問、伊藤忠商事社外取締役。著書に、『あきらめない』(日経ビジネス人文庫)、『日本型組織の病を考える』(角川新書)などがある。


7月24日(土)
「人間のトリセツ ~人工知能への手紙」
株式会社感性リサーチ代表取締役・人工知能研究者・感性アナリスト・随筆家・日本ネーミング協会理事・日本文藝家協会会員
黒川伊保子(くろかわ いほこ)

1983年、奈良女子大学物理学科卒。コンピュータメーカーにてAI開発に携わり、男女の感性の違いや、ことばの発音が脳にもたらす効果に気づき、コミュニケーション・サイエンスの新領域を拓く。人間関係のイライラやモヤモヤに〝目からウロコ〟の解決策をもたらす著作も多く、『妻のトリセツ』をはじめとするトリセツシリーズは累計で90万部を超える人気。


期間2021年7月12日(月)~7月24日(土)〔18日(日)・19日(月)は休講の11日間〕
時間月~金曜日 18:30~20:00(開場17:30)
土 曜 日 15:00~16:30(開場14:00)
※開演時間が異なりますので、ご確認の上ご来場ください
会場高知市文化プラザかるぽーと大ホール・小ホール
受講票※全席指定
◆一般受講票 (11日間通し、おひとりに限りどなたでも入場できます)
A席(1階1列~10列)……………4,700円 完売しました
B席(1階11列~17列・2階)……4,000円 完売しました
C席(3階)…………………………3,400円 完売しました
小ホールモニター席……………1,800円 完売しました
○販売場所
ローソンチケット【Lコード:A~C席 62700 小ホールモニター席 62701】 完売しました
チケットぴあ(セブン-イレブン)【Pコード:993-215】 完売しました
ローソン(ローソンチケット)での買い方
セブン-イレブン(チケットぴあ)での買い方

◆専用席受講票 3,000円(11日間通し、記名本人のみ入場できます)
※視覚障害をお持ちの方、車イスご利用の方とその介助者および聴覚障害をお持ちの方が対象です。
○販売場所
高知市文化プラザかるぽーと8階事務所 月曜日を除く8:30~20:00
※枚数に限りがありますのでお早めにお求めください。
※購入の際、身体障害者手帳などの証明書をご持参ください。

高校生・大学生限定トライアル聴講・特別受講票 300円(1講座分)
○販売場所
各学校、大学を通して販売します。
学校で取り扱いのない方は、6月30日(水)までに高知市文化振興事業団(088-883-5071)へ電話でお申し込みください。
7月1日(木)から、かるぽーと8階事務所でも販売します(空席のある場合)。
※1日44枚限定、受講日指定でおひとり2講座までお求めいただけます。

◆当日券
※購入希望者による行列の密を避けるため、今年は販売いたしません
販売◆一般発売 6月20日(日) 午前10時から

先行予約について → 終了しました
往復はがきに、①氏名②郵便番号③住所④電話番号⑤年齢⑥希望の席種(A席、B席、C席、小ホールモニター席)を記入のうえ、【〒781-9529 高知市九反田2-1 高知市文化振興事業団「夏季大学」係】までお申し込みください。
締切は、6月6日(日)17時必着です。
※席種は選べますが、座席番号は選べません。
※往復はがきは、ひとり1枚1席分のみお申し込みください。おひとりで複数の席種に申し込んだ場合、応募受付は1席分のみとし、残りの席は無効となります。
※申し込み多数の場合は、席種ごとに抽選となります。
※当選者は、6月10日(木)~18日(金)の期間内にかるぽーと8階事務所にて料金をお支払いのうえ、受講票と引き換えになります。
テキスト400円(夏季大学期間中会場内で販売)
その他※会場内での食事は禁止します。水分補給はロビーでのみ可能です。
※受講票を紛失されても再発行はいたしません。また、受講票をお持ちでない方、お忘れの方は入場できませんので、十分ご注意ください。
※講演には手話通訳がつきます。
※講師の都合、天候や新型コロナウイルスの感染の状況により、やむを得ず日程変更や中止、講師のリモート出演となることがあります。
※お車でご来場の際は、高知市文化プラザかるぽーと地下駐車場(有料)、または周辺駐車場をご利用ください。
※託児(無料)については生後6カ月のお子さまより受け付けますので、ご希望の方は事前に高知市文化振興事業団(088-883-5071 月曜日は休館日です)までご連絡ください。
新型コロナウイルスの感染予防策◆次のような場合は受講をご遠慮ください。
・発熱、息苦しさ、強いだるさ、軽度であっても咳・咽頭痛などの症状がある、そのほか体調がすぐれない等の場合。
・新型コロナウイルス感染症陽性と診断された方との濃厚接触がある場合。
・過去2週間以内に感染が拡大している国・地域への訪問歴やその国・地域の在住者と濃厚接触がある場合。

◆次のことを徹底してください。
・受講の際は必ずマスク(フェイスシールド、マウスシールドは不可)を着用し、手洗い、手指消毒を励行してください。マスクを着用いただけない場合は入場できません。
・お名前や連絡先の提供にご協力ください。ご提供いただいた連絡先は、受講者やスタッフの中から新型コロナウイルスの感染者または感染が疑われるケースが確認された場合、保健所等の公的機関に提出することがあります。
主催高知市・高知市文化振興事業団
高知新聞社・RKC高知放送
お問い合わせ高知市文化振興事業団 088-883-5071